月見夜パロ
満ちては欠けるだけの日々が現実なら
過去と未来の間に居るのが私らしい
今宵も月は美しく 赤く清く 輝いている
その月光の中 私はその光に少し目を細める
仁「良い 月ですね。」
そう 隣りに居る相方に向かって話しかける
臨「・・・俺はお前のそうゆうキザ臭せぇ所が嫌いだ」
仁「・・・会話が成り立っていませんよ。」
まぁ そんなことはいいや さぁこんな話は止めて
仁「ヒマですから 少し盗みに行きましょうか?」
月の満ちる頃 花魁が一人消えていく
吉原の町・・・ 人々のザワザワとした声のみが 私の鼓膜に響いてくる
中には 私達を罵倒する方も居れば 私達を それこそまるで仏のよう あがめる方も居た
人々は口々に私達をこう呼ぶ、
゛月見泥棒゛と
仁「上手くいったものですね、月見泥棒とは」
その通り 私達は月の満ちたときにしか 仕事は行わない
それは 私達独自のこだわりがあるからだ
臨「さぁ 今日はどうしようか?」
そんなことは決まっている
仁「あの娘を探すです」
その時だった
美しく とがった 刃が私の首へと向けられたのは
あぁ、 貴女ですか
仁「やぁ、今日も見回りごくろうさんです(ニコ」
そう言った瞬間 たちまち彼女の目の色が変わった
「ふざけるな、 この盗人が」
仁「それはそれは 褒め言葉をどうも」
その瞬間 臨が思いっきり彼女に足払いをかけ
その拍子に 私はその場から逃げ出した
゛嗚呼、あの紺色の目 以外と好きなのにな゛
月の唄に乗って
私は今日も探している
あの日 あの月の満ちた日の
約束を果たすために・・・・