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月見夜パロ2

月見かぐや 宵の中で

響く音は 私を呼ぶようだ

ああ、今日も変わっていないようだ・・・

仁「・・・っ、追っ手はまきましたかね・・・?」

あまりの人の通らない 橋の下 私達二人は隠れている

人々のザワザワとした声も 少し間を挟んでいるかのように聞こえる

そして隣で臨が地面へと腰を落としたのを見て 自分も腰を下ろす

臨「っ・・・ なぁ 仁・・・ コレで何年目だ・・・?」

・・・臨が何のことを言っているのか一瞬分からなかった

しかし いつもの気の強そうな赤い目が少し迷いを含んでいるかのよう 

黒が少し混ざっていることを 私は見逃さなかった

仁「・・・ねぇ、知っていますか?」

゛月は一つ年を越すたびに3センチずつ 私達の所からどこかへと遠ざかっていくのですよ゛

その言葉に臨は、やっぱり目をしどろもどろ左右にゆらゆらと揺らしている

仁「わかるでしょう? 臨」

あの日彼女と約束したではないですか

仁臨「「また 満月の日に会おうと」」

・・・なんだ 覚えているんじゃないですか

そうか やっぱり 臨も 彼女のことが・・・

その時 私の体は押し倒されていた

そう 川のすぐ隣で ・・・あれ

臨が私を 押し倒しているの?

仁「何をしているんですか・・・ ほら 水があたって 冷たいです」

それでも臨はただ 下にいる私をただ見下ろす

そうして 臨は 私に


口づけをした


・・・あれ 目の前がぼやけてきた・・・

ああ、 薬を盛られたんですね・・・

・・・ そうして 最期に見たのは

臨の 哀しそうで嬉しそうな 複雑な 笑顔だった



そして 私は 川に流された

ああ 臨 どこに いくのですか

私は どこにいくのですか


夜が明けたら またあえるのですか

わたしは 薄れゆく意識の中

ただ 月の波に揺られ 流された。